風にそよぐ木の葉や、地面にふわりと広がる草の香り。5月4日の「みどりの日」は、そんな自然のぬくもりに目を向けるちょっと特別な祝日です。自然との距離が少し離れがちな今の暮らしの中で、この日が私たちに「自然とともに生きる」感覚を思い出させてくれるかもしれません。
みどりの日ってどんな日?

自然を大切にする気持ちを育む日
「自然に親しみ、その恩恵に感謝し、豊かな心を育む」。この言葉が「みどりの日」のテーマです。自然の存在を意識することで、自分自身の心にも優しさや思いやりが育まれる気がします。
昭和天皇の自然への想いから
この祝日は、植物を深く愛した昭和天皇の想いがもとになっています。陛下は植物学にも熱心で、標本づくりや研究を通して自然との関わりを大切にされていました。そのまなざしが、「みどりの日」の由来になっているのです。
なぜ5月4日になったの?

かつては4月29日だった祝日
以前は「みどりの日」は昭和天皇の誕生日である4月29日でした。昭和が終わり、元号が平成になると天皇誕生日は12月に移り、4月29日は「みどりの日」として残されたのです。
法律の仕組みで移動した祝日
2007年、祝日法の改正で4月29日は「昭和の日」に変更。代わって「みどりの日」は、すでに休日となっていた5月4日に移されました。祝日と祝日に挟まれた日は休日になるという法律を活かし、自然と親しむ意味が引き継がれたのです。
自然を感じるってどんなこと?

遠出しなくても自然にふれられる
自然を感じるために、山や森に出かける必要はありません。窓から空を眺めたり、近所の公園で木の下に座ったりするだけでも、自然とのつながりを思い出せるはずです。
五感をひらいて自然と向き合う
風の音、葉のゆれる音、草の香り。そんなひとつひとつに耳を澄ませてみると、日常のなかにある自然のリズムに心が整っていくように感じます。小さな発見が、日々の暮らしを少しだけ豊かにしてくれます。
みどりの日のおすすめの過ごし方

自分らしい「みどり時間」を楽しむ
・公園でピクニックランチ
・木の下で本を読むひととき
・ベランダでハーブティーを味わう
・部屋に観葉植物を飾るなど
ちょっとした時間の過ごし方でも、心が穏やかになります。
子どもにとっても大切な体験
土にさわったり、木の実を拾ったりすることは、子どもたちの感性や創造力を育む大切な時間です。「自然ってすごいね」「ありがとう」と思える瞬間は、心の中に小さな記憶として残っていくでしょう。
緑とともに未来へ

知らず知らずのうちに
守られている自然
空気、水、食べ物。私たちの暮らしは自然の恵みで支えられています。あたりまえのように存在しているものほど、大切にしたいと感じる日があってもいいのではないでしょうか。
「みどりの日」は未来への約束
自然に感謝する気持ちは、これからを生きる世代へのメッセージにもなります。5月のやわらかな陽射しの中で、心も体もリセットしながら、「これからも自然とともに暮らしていこう」という想いを、そっと育ててみませんか。




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